こんにちは!
そろそろ新しい学年にも慣れてきた頃ですね♪
今日は早速前回の続きです。
-(+6)=+(-6)
-(-5)=+(+5)
この説明として
「-(マイナス)は反対の性質を持つから」
「正負の数をひくことは、その数の符号を変えて加えることと同じ」
も、もちろん正解です。
でもこれは、「正負の数」で一番最初に学ぶ(はずの)
東へ+50m
-5cm高い
などを、「同じことを符号や言葉を変えて表す」場合
西へ-50m
+5cm低い
のように
「符号を変えたら言葉を変える。言葉を変えたら符号を変える」
とのことから来ていることです。つまり
「-(マイナス)は反対の性質を持つ」
「正負の数をひくことは、その数の符号を変えて加えることと同じ」
理由そのものです。
これを用いれば
-(+6)
-(-5)
を、言葉で表すと
+6をひく
-5をひく
であり、「ひく」を「たす」に変えるので、これらは
-6をたす
+5をたす
となることは「当然」であり、
カッコの外の-(ひく)を+(たす)に変えるのだから、カッコの中の符号を変える。
すなわち
-(+6)=+(-6)
-(-5)=+(+5)
のように、具体的な説明ができます。
何だ、たかだかこんなことか、と思ったことでしょう。
そうです。
たかだかこんなことなのですが、たかだかこれだけでも子供たちの納得度が変わり、かつ
「過去に学んだこと、覚えたこと、その上に数学の理論体系はできている」
ことを、教師が子供たちに意識付けを行う、大切な部分でもあるのです。
簡単に言うと
「覚えたことの積み重ねで数学はできているんだ。」
「一所懸命頑張って覚えたり練習することで、数学は必ずできるようになるんだ。」
と、子供たちが低学年のうちに感じ取れるようにする、と言うことです。
過去に学んだことを利用するものは、かけ算などにもあります。
(-2)×(-3)=+6
なぜ-(マイナス)と-(マイナス)をかけたら+(プラス)になるのでしょう。
これも
「-(マイナス)は反対の性質を持つから」
で済ませられますが
「小2で習う九九の考え方」と「交換法則」「正負の数の加減の考え方」を用いると
(+2)×(+3)=+6 ↓(かける数を1ずつ減らす)
(+2)×(+2)=+4 ← +2減る
(+2)×(+1)=+2 ← +2減る
(+2)× 0 = 0 ← +2減る
(+2)×(-1)=-2 ← +2減る
(+2)×(-2)=-4 ← +2減る
ここで交換法則で前後を入れ替え、
(-2)×(+2)=-4 ↓(かける数を1ずつ減らす)
(-2)×(+1)=-2 ← -2減る=+2増える
(-2)× 0 = 0 ← -2減る=+2増える
(-2)×(-1)=+2 ← -2減る=+2増える
できました♪
このあとはどんどん大きくなるだけですね。
「-2減る」を「+2増える」に変えることがポイントです。
(ここで、(-2)×(+2)=-4を、(-2)が2個と考え、(-2)×(+2)=(-2)+(-2)=-4との結果から始めれば「交換法則」は不要ですが、「同符号の2数の積は正」「異符号の2数の積は負」の学びのために、敢えてこの方法を用います)
これには
「小2で習う九九の考え方」で、前の数を「かけられる数」、後ろの数を「かける数」と習い、
「かける数を1増やすとかけられる数だけ増え、かける数を1減らすとかけられる数だけ減る」
ことを学び、
その後、
乗法の「交換法則」
を学び
中学数学「正負の数」の一番初めに学ぶ(はずの)
Ⓐ→「同じことを符号や言葉を変えて表す」場合
「符号を変えたら言葉を変える。言葉を変えたら符号を変える」←Ⓐ
を用いた「正負の数の加減の考え方」
との、3つの要素が含まれていることに気付きます。
つまり、この内の一つでも欠けたらこの説明はできません。
どうでしょう。
これだけでも「数学」の見方が変わりませんか?
「正負の数の加減の考え方」でこのⒶが抜けている教科書は、その後の乗法においても「結果を用いた説明」しかされていません。「数学」の体を成していないのです。
さて。
中学数学の最初の単元「正負の数」にはあと、
乗除の続き、指数、累乗の形、四則計算、正負判断等々まだまだありますが、(ここでもほぼすべての教科書で繋がりが断たれている部分が数多く見られますが)次回は簡単にまとめに入ります。
それではまた!
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