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  • suugakusha

算数と数学13

更新日:2022年10月28日

こんにちは!


台風11号が迷走し、きのうは沖縄本島に接近しました。

今那覇は晴れていますが、一旦先島諸島の南で停滞した後、また北上するようです。

920hPa、中心付近の風速55m、最大瞬間風速75mの猛烈な台風。

なるべく人のいないところを通過してくれることを願うばかり・・・



さて、今日は前回の続きからです。

①(x+y)^2=x^2+2xy+y^2


これを、場合の数で考えてみます。


(x+y)^2

=(x+y)(x+y)

とすると、

左のカッコの中のx、y、から1個

右のカッコの中のx、y、から1個

それぞれ一個ずつ選ぶことになるので

同類項をまとめる前は2^2=4項であり、それぞれのカッコの中から

xを2個選ぶのは2C0(2個の内yを1個も選ばない)で1通り

xを1個yを1個選ぶのは2C1 で2通り(xyとyxの2通り)

yを2個選ぶのは2C2 で1通り


よって

(x+y)^2

2C0x^2+2C1xy+2C2y^2

=x^2+2xy+y^2

(1+2+1=4項)


となっていることが分かります。

またここで、x^2も、xyも、y^2も

2個の文字がかけられている項であることも確認します。

(最初は文字で確認をします)


では

(x+y)^3

はどうなるでしょう。


(x+y)^3

=(x+y)(x+y)(x+y)

とすると、

上と同様に

同類項をまとめる前は2^3=8項であり、それぞれのカッコの中から

xを3個選ぶのは3C0(3個の内yを1個も選ばない)で1通り

xを2個yを1個選ぶのは3C1 で3通り(xxy、xyx、yxxの3通り)

xを1個yを2個選ぶのは3C2 で3通り

yを3個選ぶのは3C3 で1通り


よって

(x+y)^3

3C0x^3+3C1x^2y+3C2xy^2+3C3y^3

=x^3+3x^2y+3xy^2+y^3

(1+3+3+1=8項、すべての項が3個の文字の積)


1,2,1

1,3,3,1

と出てきました。


当然


(x+y)^4

=4C0x^4+4C1x^3y+4C2x^2y^2+4C3xy^3+4C4y^4

=x^+4x^3y+6x^2y^2+4xy^3+y^4

(1+4+6+4+1=16項、すべての項が4個の文字の積)

となります。

パスカルの三角形の並びと同じですね♪



これが「二項定理」


(x+y)^n

=nC0x^n+nC1x^n-1y+nC2x^n-2y^2+・・・+nCn-1xy^n-1+nCny^n・・・①

(nC0+nC1+nC2+・・・+nCn-1+nCn=2^n項※、すべての項がn個の文字の積)


と言われるものの基本の考え方です。

場合の数が基本になっていることが良く分かるかと思います。


これも2乗、3乗、4乗と同様に(x+y)をn個


(x+y)(x+y)(x+y)・・・・・・(x+y)(x+y)


と横並びにすると分かりやすいですね。


場合の数を用いて


n個のカッコの中から

xをn個選ぶのはnC0通り(n個の内yを1個も選ばない)

xをn-1個yを1個選ぶのはnC1 通り

xをn-2個yを2個選ぶのはnC2通り

xを1個yをn-1個選ぶのはnCn-1 通り

yをn個選ぶのはnCn通り


となることから①が成り立つことが分かります。


この「二項定理」、以前はⅠA「場合の数」の後半で説明されていたものが、課程が変わりⅡBに移ってしまいました。

ⅠAの最初には(x+y)^3 の公式も出てきます。表面的に暗記しろとでも言うのでしょうか。まったく意味不明です。


「二項定理」はとてもとても大切なものですので、しっかりと身に付けておいてください。


と、今日はここまでとし、次回はこの二項定理を用いてお話を進めていきます。



季節講座中はどうしてもハードな日程のため、かなり短めになりました。


次の更新は、9月15日頃の予定です。



それではまた!!


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