top of page
  • suugakusha

特別企画:「解答・解説」編 その1

更新日:2023年6月1日



さて、今日は2月1日(水)「特別企画」の問題の「解答・解説」編 その1です。


前回の、XYZの問題は「少しの知識」と「気付けば答えられる問題」でしたが、今回の問題は大学入試でも重要な「知識とその計算が必要な問題」でした。


では、解説を始めましょう。今回、解説を2回に分けて行います。

「解答・解説」編 その2もぜひご覧ください。


さて、まず


「サイコロ6個を同時に投げたとき、目の出方は6の6乗=46656通りと考えます」


と言うことは、例えばサイコロ2個を同時に投げたとき、目の出方は6の2乗=36通りと考える問題と同じく、例えば目の数の和が3の場合などは、1,2と出る場合と2,1と出る場合の2通りと数えなければいけない、と言うことを示しています。


これを前提として、大きく分けて2通り(解1=その1、解2=その2)の解答があります。


この先、組み合わせの記号→ nCr や、順列の記号→ nPr 、階乗の記号→!、を用いて話を進めていきますので、これらの簡単な説明は

ブログ「算数と数学11」

を読んでおくと分かりやすいかと思います。



解1

和が12になる組み合わせをすべて書き出します。


1,1,1,1,2,6⇒A

1,1,1,1,3,5⇒A

1,1,1,1,4,4⇒B

1,1,1,2,2,5⇒C

1,1,1,2,3,4⇒D

1,1,1,3,3,3⇒E

1,1,2,2,2,4⇒C

1,1,2,2,3,3⇒F

1,2,2,2,2,3⇒A

2,2,2,2,2,2⇒G


A⇒4つの同じ数と、あとは2つの違う数

B⇒4つの同じ数と、2つの同じ数

C⇒3つの同じ数と、2つの同じ数と、残り1つ

D⇒3つの同じ数と、あとは3つの違う数

E⇒同じ数が3つずつ

F⇒同じ数が2つずつ

G⇒すべて同じ数


Gは簡単ですね。1通りです。

A~Fの場合の数の求め方には、2つ(下のa、b)の計算方法があります。



解1ーa

6個の枠を考えます。

□□□□□□

この6個の□の中に、順に数を入れていく計算を行います。


Aのタイプはまず、同じ4つの数字を、6個の枠の内、どこに入れていくかの計算が

6C46C2=(6×5)/(2×1)=15(通り)、

残りの2個の枠に、異なる数字を入れるので、

2P2または2!の計算

2P2=2!=2×1=2(通り)

この2つをかけることで、Aのすべての場合の数が求められます。

6C4×2P2=15×2=30(通り)

となります。


Bは、同じ4つの数字を、6個の枠の内、どこに入れていくか、で、残りは決まりますので(同じ2つの数字を、6個の枠の内、どこに入れていくか、でも構いません)、

6C46C2=15(通り)


以下同じように考えて

C⇒6C3×3C2

=(6×5×4)/(3×2×1)×(3×2)/(2×1)

=20×3=60(通り)

D⇒6C3×3P3

=20×6=120(通り)

E⇒6C3

=20(通り)

F⇒6C2×4C2

=15×6=90(通り)


Aのタイプは3つ、Cのタイプは2つ、B,D,E,Fは1つずつ、そしてGの1通りをすべて加えると

30×3+60×2+15+120+20+90+1

=456(通り)


答えが出ました。正解は

①の456通り

と分かりました♪


解1ーb

例えば

BANANA

と言う文字の並びを考えます。

アルファベット順にすると

AAABNNとなります。

これを、AとNの同じ文字に対し、

A1、A2、A3、N1、N2

と、それぞれ違う文字と考え、これにBを加えた6個の文字の並び順は

6!の計算となります。

しかし、実際は

A1A2A3BN1N2も

A1A3A2BN1N2も

A1A2A3BN2N1なども、すべて同じ

AAABNNです。つまり、

6!の計算には

A1A2A3の並び順の

3!通り

N1N2の並び順の

2!通り

の、3!×2!通り、余計に数えてしまっていることになります。

これは、

AAABNNと並べても、AAANBNと並べても、どのような並べ方でもすべて

3!×2!通り、余計に数えています。

よって、

6!/(3!×2!)

の計算を行うことで、求める場合の数を出すことができます。


この方法を用いると

A⇒6!/4!

=30(通り)

B⇒6!/(4!×2!)

=15(通り)

C=6!/(3!×2!)

=60(通り)

D=6!/3!

=120(通り)

E=6!/(3!×3!)

=20(通り)

F=6!/(2!×2!×2!)

=90(通り)


あとは、Gの1通りを忘れずに、解1ーaと同じ計算をすれば良いことになります。



この、解1は、abの計算も含め、この先大学受験で数学が必要な人は、必ず覚えておかなければいけないものになります。

現行課程では、高校数学ⅠAの範囲「場合の数・確率」の単元に入っています。



さて、次に、解1とはまったく異なる解き方もあります。

それは・・・

特別企画:「解答・解説」編 その2

で、紹介します。


併せてお楽しみください♪

閲覧数:63回0件のコメント

最新記事

すべて表示

算数と数学11

後半には灘中の解答もあるので、今日は「場合の数」を少しだけ。 「3人を横に並べる場合の数」は 3×2×1=6 これを3!(3の階乗)と書きます。 例えば1チーム9人で野球をするときの打順の決め方は 9!=362880(通り) ビックリ!

特別企画:問題を解いて図書カードを当てよう!

こんにちは! 算数と数学のお話。数學舎(すうがくしゃ)は、沖縄県那覇市にある算数・数学専門塾。受験予備校です。 図書カード2千円分が3名様に当たる、算数・数学クイズを掲載しています♬ 他ブログには、算数・数学の力が大きく深まる記事を掲載しております。 併せてお楽しみください。

特別企画:「解答・解説」編 その2

こんにちは! 算数と数学のお話。数學舎(すうがくしゃ)は、沖縄県那覇市にある算数・数学専門塾。受験予備校です。 さて、今日は2月1日(水)「特別企画」の問題の「解答・解説」編 その2です。 それでは、解説を始めましょう。

0988840011

那覇市真嘉比2-6-6

数學舎Webサイト内の文章や画像、他すべてのコンテンツは著作権・肖像権により保護されています。​

bottom of page