こんにちは!
今日はCOFFEE BREAK♪
とは言っても、やはり算数と数学のお話ですw
算数と数学、どちらが難しい?
このようなスレをたまに見かけます。
そもそもこの問いが難しいのですが・・・
このような問いかけ方の場合、それぞれの知っている範囲での回答になってしまうので、結論など出るはずもありません。
しかし数学を、すべての範囲、と考えれば、数学の方がはるかに難しいのは当然です。
例えばみなさんも、「フェルマーの定理」など、耳にしたことはあると思います。既に証明されたものとしては他にも「ポアンカレ予想※」など、100年の難問とされていたものもあります。
そして今でも、正しいと思われているのに未だ証明されていないものも。
今「数学」と言う領域において、すべての数学を知っている人は、この地球上に誰一人いないのです(※ブログを書き始めた2月には、ポアンカレ予想の証明を見た他の数学者の反応のおもしろさなども書く予定でしたが、今の世界情勢を鑑み、いつか平和が訪れた際に掲載しようと思います)。
では、算数と数学を
「中学受験算数」「高校・大学受験数学」に限ったものとすると・・・
どちらが難しいと思いますか?
ここでそれぞれ意見は分かれるかと思いますが
中学・高校と数学を学んだ大人にとって、受験算数を初めて見たときの驚きも、初めの問いの一つになっているような気がします。
私の場合まさしくそれでした。
教え始めたとき、大学受験数学はさほど苦も無く教えることができました。
しかし、どうしても伸び悩む子がいます。その原因を探ったところ、中学数学にそれはありました。
中学数学と高校数学をバラバラな状態で覚えている生徒が多かったのです。
と言うよりは、中学→高校の数学が、教科書・参考書に書いてあることだけではそもそも繋がらないこと、またそれが深く繋がっていることを教えない教師の責任も痛感しました。
そこで
「中学数学、高校数学の各項目すべてを関連付ける数学」を作り上げることに時間をかけ・・・これを仕上げるのには2年以上かかりました。
しかしここでまた、
中学1年生の初めから既に大きな差が生まれていることが、中学受験の有無にあることに気付かされ、中学受験算数を目にしたところ・・・
ナニコレ?
数学も使わずにどう教えるのか・・・
さっぱり分かりません(汗
受験算数には、日本で使われていた算術、ユークリッド幾何学、パスカルの三角形や様々な数列を素材に作られたもの etc, 何でもありのカオスです!
これらすべての問題を解き明かし、あらゆる受験算数の解法の完成に、少なくとも3年は必要でした。
私が「脳力※」と言う言葉を使い始めたのは、算数の研究を始めたこの頃です。
算数には「脳力」の語に相応しい、脳の様々な力(その一つを私は「気付きの力」とも呼んでいます。これはその場限りのひらめきや勘などとはまったくの別物です)を高める要素がたくさん含まれていたのです。
※「脳力」の語は、夏目漱石の小説「吾輩は猫である(1905-06)」の一節にも出てきます。
このとき既に教え始めてから6,7年。1980年台半ばも過ぎ・・・
当時、受験算数は小4から始めるのが一般的であり、中学受験に耐え得るような小3以下の参考書など何一つ見当たりません。
しばらくしたのち次にはそれを、0から作り上げるのに更に2年以上かかりました。
インターネットなども何もない時代ですから、ネタのすべては自分の頭の中。
1○2○3○4○5○6○7○8○9=1
などもその一つです。
結果ここまでで十数年の歳月が流れることになります。
いやはや。
算数から大学数学までの道筋をいろいろな視点から捉えることによって、教え始めた頃の未熟さにも気付かされ、穴があったら入りたい程です。
中学以降でも「脳力」を鍛えられる数学があります。
結局それは「関連付け」による「気付き」がその答えと言えます。
過去に習ったこと、覚えたこと、その上に数学の理論体系はできています。
さて。
算数と数学、どちらが難しい?
との問いに
私にとっては算数も数学も、どちらも等しく、深く難しいものでした。
としか言いようがありません。
しかしそれ以上に言えることがあります。
「算数も数学も素晴らしく面白い!!」
来週から数學舎では春期講座が始まります。
かなりハードな為、しばらくブログはお休みします。
次回の更新は4月14日頃を予定していますので、引き続きよろしくお願いいたします。
「算数と数学4」は前回のお話から続き、中学数学の「正負の数」を題材とします♪
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